医師が教える子供の食事大全

子供が朝起きられない、学校に行けない、身長が伸びない、夜怖い夢をみる、イライラする、気分が落ち込む、集中力がない、成績が上がらない、疲れが取れない。アトピー性皮膚炎、頭痛やめまい、子供の不眠症、髪の毛が抜ける、あざができやすい。5分と椅子に座ることのできない学習障害、いじめなどのトラブルもないのに不登校になった、喜怒哀楽が激しくキレやすい、これらの症状は栄養障害が原因かもしれない。

子供に好き嫌いがあって極度の偏食傾向がある、朝ごはんを食べない、おかずよりもごはんやパン、麺類が大好き、チョコレートやスナック菓子をよく食べる、スポーツドリンクやジュースをよく飲む、忙しさのあまりジャンクフードやインスタント食品などので食事を済ませる生活が続いてしまうと、今は元気であっても、いつしかいろんな症状となって表れてくる可能性もある。もし何か異常が生じたら、まず真っ先に食事を疑うくらい食事は大切なのである。

子供はものすごいスピードで成長しているため、失われる栄養も少なくない。そのため、より十分な栄養を取る必要がある。学生時代、勉強に一生懸命取り組めるか、部活やスポーツに打ち込めるか、挫折しても立ち直れるか、集中力、メンタル、性格なども栄養は深く関わっている。子供の栄養を満たしてあげると、親の子育ても非常に楽になるのである。

・タンパク質不足で起こる症状

大したことをしているわけでもないのにすぐに疲れたと言ってすぐに座り込んでしまう、少しでも無理をしたりいつもと違うことをするとすぐ風邪をひいて体調を崩してしまう。野菜ばかりでお肉をあまり食べないと起こる。

低血糖症で起こる症状

感情の起伏が激しくキレやすい、無気力でやる気がない、忘れっぽい、動悸や頭痛がある、常に不安感がある、うつっぽい。毎日甘いお菓子やスナック菓子やジュースを飲んでいる、おかずよりも白いご飯、ラーメン、うどんなど炭水化物を好んで食べていると起こる。

・ビタミンB群欠乏で起こる症状

疲労感や倦怠感がある。抵抗力がない。ビタミンB群は糖質の代謝にも使われるので、甘い物やジュースなどを食べるとその代謝に使われてしまい、その結果ビタミンB群が欠乏し学習力が低下する。

ビタミンD不足で起きる症状

免疫力が低下し、アレルギー疾患や感染症なりやすい。セロトニンの減少。うつ、不安症状、多動性障害、暴力行為など。

・鉄欠乏で起きる症状

アレルギー疾患、感染症、下痢、便秘、成長痛、ケガ、低体温など様々な不定愁訴

 

《ころっけの感想》

子供がイライラしがちなとき、ニキビに悩まされているとき、受験勉強や集中したいとき、なにを食べたらいいのかとても参考になるよね。ころっけは子供の時、「甘い物ばっかり食べてると我慢のできない子になるよ」って言われて育ってきたけど、それは低血糖で起こる症状のことで、理にかなってたんだなと納得したよ。でも著者はご自身のお子さんに「甘い物ばかり食べてると頭が悪くなるよ」って教えてるんだね。本当に糖質を代謝するときにビタミンB6を使っちゃうから学習能力が低下するんだ。食べ物は本当に大事だよね。妊娠を希望している人は、元気な子が生まれるように、妊娠する前から栄養を取っておくのは大事なことだけど、でも妊娠中はとても繊細になるし、気持ちが悪くて食べられないってときだってあるんだから、無理しなくていいのよ。ころっけのママは、ころっけがお腹にいるとき、気持ち悪くて毎日毎日何も食べられず、コーラしか飲めなかったんだって。こんなの、栄養セラピー的に言ったら最悪じゃない?でもころっけ、案外元気よ。だからそこまで神経質になることないと思うの。頑張りすぎず、できる範囲で。もう子供が結構大きくなっていても、食事を改善するのはいつからでもいいの。必要な栄養をとって、子供自身も一度きりの人生を思う存分生きてほしいし、親にとっても子育てが少しでも楽になれば、こんなに嬉しいことはないね

医師が教える子供の食事大全 櫻本美輪子(著)定真理子(著)