東京医科歯科大学を首席卒業した名医が教える 世界の一流はなぜ歯に気をつかうのか――科学的に正しい歯のケア方法

子供の虫歯は親の責任。子供の歯並びは親の責任が100%。日本と欧米では歯に対する考え方がだいぶ異なる。欧米では歯はその人の象徴であり、歯を見て人を判断するため幼少期から歯と口臭に投資を惜しまない。歯並びが外見に及ぼす影響は計り知れない。それだけでなく歯周病が糖尿病、脳卒中、心臓疾患、関節リウマチ、腎臓病、癌、認知症、早産など、健康状態にも影響を与えることがわかっている。歯をきれいにすることで人生のすべてが好転する。

 

《ころっけの感想》

ころっけは以前、海外に住んでたんだけどね、歯に対する意識は日本人と海外の人では本当に違うんだって身に染みて感じたのよ。海外で生活しているうちに歯に対する意識がものすごく高まってね、ころっけは大人になってから矯正治療もしたの。だってね、その時に住んでた国で、ころっけはこんなこと言われたのよ。「歯並びが悪いのにニコっと笑うってことは、鼻毛がボーボーなのに平気で人前にでるのと同じことよ。」って。病気になったら病院に行って治すように、歯並びが悪かったら歯科矯正して治すのは当然のこと。日本歯科医師会が推進している8020(はちまるにーまる)運動というのは聞いたことがあるのよね。80歳になっても20本以上の歯を保とうっていう意味なんだけど、親知らずを除けば永久歯は28本あるから、もし歯が20本になっちゃうと8本はなくなってることになるよね。歯が8本ない状態って、結構なことじゃない?ごはんを食べる時とき、きっとかなり噛みにくい気がするのよね。だからころっけの目標は8028なのよ。絶対に一本も歯を失いたくないの。今ある28本の歯はなんとしてでも絶対に守りぬく決意なのよ。だから毎日フロスをして、歯周ポケットには歯ブラシを5㎜ずつ、ずらしながらやさしくでもしっかりと、順番を決めて、磨き残しがないようにしっかり丁寧に磨いてるのよ。ころっけの口は小さめで、ヘッドの大きい歯ブラシでは奥歯はうまく磨けない。だから奥歯の裏の届きにくいところはヘッドの小さな歯ブラシやワンタフトブラシなんかを何本か使い分けてるよ。もちろん舌磨きもね。どんなに丁寧に磨いても、定期健診も欠かさないよ。定期健診でしっかりチェックしておけば、虫歯になったり歯を抜かなきゃいけなくなるリスクを軽減できるね。歯がなくなくなって義歯にしたり、虫歯の治療をしなきゃいけなくなるとすごく治療費がかかるじゃない。海外にいると歯の治療に保険が効かなかったりするから、歯科治療費ってとんでもなく高額になるのよ。そんなのに比べたら、3カ月や半年ごとの定期健診の費用なんて全くもって安いものよ。ころっけの行きつけの歯医者さんにね、こんなことが書いてあった。

「口とは・・・。口は人間にとってすばらしいものだ。ー中略ー。口・・・。それは、いままさに私が生きていることをあらわしている。もし動物が歯を失ったとき、その動物の死を意味する。歯を失ったとき彼らは生き続けることは不可能であり、その生は終わりを告げてやがて彼らは死んでいく。ー中略ー。だからこそ、口はどんな犠牲を払おうとも、充分な注意と管理を受けるだけの価値を持っている。Dr.ハロルド・ワース」

これを見た時、ころっけはハッとしたのよ。そうか、動物は入れ歯もインプラントも入れられない。自分の歯でかみちぎって、硬いものでもなんでも、ゴリゴリ嚙み砕いて生きていくしかない。歯がなくなったら、それはもう死ぬときなんだって。だからそれくらいの気合で私も生きていきたいって心の底から思ったの。

東京医科歯科大学を卒業した名医が教える世界の一流はなぜ歯に気をつかうのかー科学的に正しい歯のケア方法 森下真紀